酸化鉄(III)の存在による藍藻の成長への影響についての比較実験のその後について報告です。
①酸化鉄(III)が沈殿した水と②玄関水槽から取った水をビーカーに分け、それぞれに藍藻を少量投入し、日光の当たる窓際に置いてから、9日が経過しました。
で、その後どう変化したのかですが・・次のような感じになりました。
まず酸化鉄(III)の沈殿が入ったビーカーです。
藍藻は成長したというよりも、むしろ矮小化したような・・・そのように見えます。
拡大してみると・・・・。酸化鉄(III)が藍藻を覆っているようにも見えます。
続いて水槽水が入ったビーカーです。こちらも藍藻は矮小化しており、色も黒ずんでいるように見えます。
・・・今回の実験は、いずれも藍藻が成長せずに矮小化するという結果になりました。
殖える必要のないときはウジャウジャ殖えるくせに、必要なときには殖えないってどういう事なんだ・・。なんて小悪魔的なヤツなんでしょ、藍藻って(笑。
もしかすると、pHや硬度など、今回の比較実験に使った水の条件が藍藻の生育環境からかけ離れたものだったのかもしれません。
この記事へのコメント
大変すばらしい実験です。感謝
2013/03/21 Thu 12:29
大変参考になりました。
当方は、水草の液肥としてハイポネックス開花用の使用を検討しておりましたが、
含まれるリン酸に懸念を抱いていました。
(ハイポネックス開花用には窒素は含まれませんが、リンとカリが含まれる)
今回の実験を拝見し、ペットボトルでハイポネックス水溶液を作り、鉄釘を加えることで、ハイポネックス開花用リン酸除去バージョンが作れる可能性にある程度の希望を
持つことができました。以前から構想はしていましたが、まさに貴殿に行って頂いたような実験の結果を欲しておりました。
早速着手しようと思います。(もちろん、すべては自己責任のもとで)
お褒めのお言葉、恐縮です
2013/03/23 Sat 12:25
はじめまして。1年ほど前の記事にご感想をいただけるとは恐縮です^^。
コメントを拝見しますと、開花用ハイポネックスを水草育成に使用するにあたって、リン酸をある程度除去したいとお見受けしました。とするならば、同じハイポネックスでも「微粉ハイポネックス」なる製品を使用してみてはいかがでしょうか?
僕はこの製品で100〜200倍溶液を作って、定期的に水槽に入れたり、注射器(100均で販売されている化粧品用)を使用して底床に直接注入したりしています。
この実験では、確かに鉄釘投入によるリン酸除去の効果を確認できましたが、副産物として生物に有害な何かが発生していない保証はどこにもありません。藍藻などシアノバクテリアの繁殖を促進するという話もあります。
まず鉄釘投入の前に、微粉ハイポの使用を試されてみてはいかがでしょうか?
と言いつつも、開花用ハイポに鉄釘を投入してどうなるのか興味関心があります(支離滅裂だ・笑。
もしやってみられたならば、結果どうなったかをMessage Boardなどででもお教え頂ければ幸いです。
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