ここから見える景色の、その向こうへ

Copyright and allright reserved for LIFE@ Design.

兵庫県の教員「K.」の日常を綴ったウェブサイト

LIFE@ Blog アクアリウム 施肥について整理

アクアリウム  

 リビングに鎮座している60cmサイズの水槽。水草を入れて注水して運用している、我が家で唯一の水槽です。

 そのリビング水槽ですが、水の透明感は高く、藻類の繁殖は比較的抑えられているのですが、水草の成長が悪く葉色も徐々に黄色くなってきています。

 先日の記事でも述べたように、ガラス面に藻が一切ついていないことと、唯一発生している藻であるアオミドロの色が白いことから、窒素・リン酸が不足している状態にあるのではないかと考え、微粉ハイポネックス(6.5-6-19)の10%水溶液を加えることにしていました。注入量については最初は1日1〜2プッシュ程度から始め、徐々に増やしているのですが、10プッシュ程度注入してもガラス面に藻が発生する気配が見えません。やはり窒素・リン酸が不足していることには違いないのでしょう。

 しかし、微粉ハイポネックスには窒素(6.5%)とリン酸(6%)が成分として含まれていますが、カリウムも結構な割合(19%)で含まれているのですよね。もともとこの水槽では、注水する前にイニシャルスティック(カリウム主体の肥料)をソイルの中に少量埋め込んでおり、さらに水換えのたびにカリウム液肥を加えているので、水草へのカリウム供給量はほぼ充分なはずなんですよね。そこに微粉ハイポネックス溶液を加えていると、徐々にカリウム過多になってしまうのではないかと。



 …というよりすでにカリウム過多の症状が現れているのではないかな。カリウムの吸収が多すぎる故に、カルシウムやマグネシウムの吸収が阻害されてしまい、ここではマグネシウム不足の症状(下葉の黄化)が起きているのではないかと。
 だとすれば、これからやるべきことは以下の2つです。

・これまで通り、週2〜3回の頻度で水換えを行い、カリウムの水槽外への排出を促す。
・カリウム液肥の注入を控える。(カリウムを含まない窒素供給の方法を考える)

 2つ目の「カリウムを含まない窒素供給の方法」についてですが、尿素を使用した窒素供給を紹介している方(metabolismさん)がいらっしゃいました(猛者!!)。

 尿素は無色無臭で、水に溶かしても中性・無毒です。中学校理科の人体のしくみの授業で出てくる物質ですね。身体中の細胞から血中に排出されたアンモニアが肝臓で毒性の弱い尿素に変えられて、膀胱で排出されるというお話でした。
 この尿素が、あらゆる場所に存在する尿素分解菌によって、アンモニアと二酸化炭素に分解されます。化学反応式で表すと、(NH2)2CO + H2O → 2NH3 + CO2 となります。こうして生じたアンモニア(アンモニア態窒素)を、植物が消費するわけです。


 尿素自体は比較的安価で、ホームセンターや園芸店で結構な量が300円程度で販売されています。

 この尿素1gを300mLの水で溶かして作った尿素水溶液を、注射(コスメ用グッズとして100円ショップで手に入ります)を使って、底床の奥の方へ注入します。
 尿素の成分は46-0-0なので、窒素だけを供給できる理想的な肥料です。ただアンモニアは生体にとって猛毒なので、施肥の仕方に注意が必要です。分解されたアンモニアの影響が生体に及ばないように、一回あたりの注入量を1〜2mL程度にして様子をみることにしています。

 カリウムの供給を抑え窒素の供給を増やすこの方法で、状況は改善されるのか。今後も注意深く観察を続けます。


この記事にコメントする

名前を入力してください 正しいメールアドレスを入力してください 正しいURLを入力してください タイトルを入力してください タイトルに不適切な言葉が含まれています コメントを入力してください。 コメントに不適切な言葉が含まれています パスワードを入力してください パスワードは半角小文字英数字で入力してください