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兵庫県の教員「K.」の日常を綴ったウェブサイト

LIFE@ Blog アクアリウム 理科室で水草水槽を立ち上げました

アクアリウム  


 職場を教育委員会から中学校現場の教壇に戻し、子どもたちに理科を教えるようになって早くも2年あまりが経過しました。振り返ってみると、指導主事として教科書や指導要領をいくら研究を重ねたとしても、生徒を前にして積み重ねた実践に勝るものはないと、切に思いますよ。もともと理科の先生になりたいと思って大学を卒業した人間なので、教壇に立って理科を教えているときが一番活き活きしているのが自分でもよく分かります。
 現在中学校現場で使用されている教科書は、「物質(化学)」「エネルギー(物理)」「生命(生物)」「地球(地学)」の4つを基本分野としていまして、私たちが住んでいるこの世界では、あらゆるものを介して、エネルギーや物質が循環しているという考え方を軸にして、編集がなされています。今年度は、現場に戻って初めて1年生の理科を担当しているのですが、「循環」が重要なキーワードになっていることを強く実感しています。

 そこで今年度は、3年間という時間をひとつのサイクルとして「物質の循環」「エネルギーの循環」を日頃から意識させることを念頭にして、理科室でネイチャーアクアリウムを立ち上げることにしました。
 太陽から注ぎ込まれた光エネルギーが、光合成によって糖やアミノ酸として固定され、あらゆる物質を介して生態系の中で循環する…。中学校理科の授業の至る所で布石として蒔かれた知識が、3年生最後の単元でこうして帰結するわけですが、そのモデルとしてネイチャーアクアリウムはもってこいの教材だと思うのです。一昔前はビオトープが同じような位置づけで流行してましたよね。



 この水槽は、2学期に入ってから本格的に運転を始めていますが、窓から差し込む太陽光のおかげで水草は光合成を行い、盛んに酸素の気泡を出しています。現在、授業に来る1年生や、理科室掃除にやってくる3年生は、この水槽に大きな関心を持ち、魚には一切エサを与えていないことを知ると素直に驚き、それはなぜなのかを不思議がってくれています。この先は教材開発への応用例として、教員間の論文発表に持ち込むのも有りかも知れないと考えています。


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