今日の報道ステーションで、物理学者アインシュタインと被爆国日本についての特集をやっているのを見ました。アインシュタインは、物理学究極の理論とも言える一般相対性理論・特殊相対性理論を提唱し、質量と莫大なエネルギーが変換可能であることを実証した世紀の天才です。しかし、第2次世界大戦末期の当時、その理論は大戦終結のための軍事利用に応用されます。
そう、原子爆弾です。
ご存知の通り、ドイツ降伏後、その標的は日本となり、広島・長崎の2都市に原子爆弾が投下され、その圧倒的なエネルギー放出により、20万人余の民間人が犠牲になりました。
TVや新聞を見ると、アメリカ人の方々は、「日本が降伏しなかったから原爆を投下した。」「戦争終結を早めるために、原爆投下は必要だった。」とおっしゃっているようですが、その威力を見せるのが目的なら、無人島を投下目標にしたってよかったのではないか、と思うのは自分だけでしょうか?(といっても、環境への影響などを考えると、それでも駄目なもんは駄目でしょうが)
その後、その理論は原子力発電などにも応用されますが、アインシュタインは、自らが生み出した理論によって、たくさんの命が一瞬で奪われたことを知り、苦悩したと聞きます。
これは自分の偏った考えなのかもしれませんが、
昔から科学に携わる人たちは「自然の中にある謎を解きたい」といった、純粋で小さな夢や知的好奇心を持って活動しているのだと思います。科学者の端くれである自分も、そのような意思で科学に取り組んでいるつもりです。
大切なのは、その科学の産物をどう使うのかということ。
その心の持ちようによってその産物は、人類の宝にも悪魔の兵器にもなりうるということ。
理科教育に携わる立場にある自分は、知識や技術だけではなくそのようなモラルも、未来を担う子供たちに伝えることを忘れてはならないのだと、この時期になると気を引き締められるのです。
夢って、あたかもそれが素晴らしいもののように
あたかもそれが輝かしいもののように、
僕らはそれを賛美してきたけれど、
実際のところ、どうなんだろう。
何十万人もの命を一瞬で奪い去った核爆弾や細菌兵器、
あれだって最初は、
名もない科学者の
純粋で小さな夢から始まっているんじゃないだろうか
そして今、また僕らは、科学を武器に
生物の命までも、コントロールしようとしている。
Mr.Children 「Everything is made from a dream」
今年の夏は、生まれ故郷の長崎へ帰るとします。平和祈念式典にも参加するつもり。
そのためにも、荷造りせんとね。
田舎のおばちゃん、お世話になりまーす。
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