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教頭のコラムに涙。

2005/06/23 Thu

我が校では、教頭先生が学校通信とは別に、号外という形でコラムを書いて下さっているのですが、毎回毎回、ずきゅーんと心を打ち抜くような文章を書かはるんですよねー。
今回のコラムなんか、思わず涙出ちまいましたよ。
べらんめぇ、ちくしょー(笑)。

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親子丼のように(保護者の皆様へ)
 たまに親子丼を食べることがあります。鶏肉とトロトロの卵がだし汁に絡んで丼の中で絶妙の調和が保たれています。鶏(親)も卵(子)もそれぞれが存在を精一杯に主張しています。しかも絶対にお互いが丼からはみ出すこともありません。

 今、家族という丼に収まらない悩みをもたれるご家庭が増えています。なかなか子どもは親の思いどおりにはなりません。親の方も子どもから見て理想通りにはなれません。この思いの差が大きくなる思春期にお互いのイライラがつのって苦しむです。どちらも「そうあってほしい」の理想像のしばりがあるからこそ、現実を見て落胆するのです。でもくじけないことです。特定の家だけに起きる問題ではありません。一生懸命に子育てしている家庭ならだれもが経験する悩ましい問題ですが、まずは親が元気なら、大きな揺れはあっても、最後にはきちんと丼の中に収まるものです。

 中の具にあたる家族の一員も、ちゃんと主張できればいいし、思いっきり弱音も吐けたらいいのです。囚われるという字は、人が枠に囲まれている状況を表した漢字です。わたしたちは往々にして何かの理想に縛られすぎ、自分本来の気持ちが表せないものです。親としてはまず、家族というかけがえのない絆を大切にして、だれの存在もしっかり認め、「今、元気で生きられたらいい」という原点から子ども達の出すサインを受け止められたらいいですね。干渉し過ぎや互いの無視が続くと、中の具すべてが丼から飛び出たり、丼をぶち壊すものですから・・・。イライラしている子ども達が多いときこそ、家族の温かいまなざしが必要だと思います。

 あるカウンセラーが書かれた本に子どもの声が載せられています。
「学歴があっても、友達ができないとつまらないのです。兄は親にとっては鼻の高い大学を卒業し、一流会社に入っていますが、友達と言える人がいないと悩んでいます。学歴以前に必要なことってあると思います。」
「友だちは70点でも親にほめられるのに、私は90点をとっても相手にされなかった。」
「父親が僕に関心を向けてくれたのは三回だけだった。
  どこの高校に行きたいんだ
  偏差値は大丈夫か
  金はいくらかかるんだ
  ただそれだけだった」
 「お母さん、たまにはエプロンつけて、俺の食事をつくってくれよ。」

我が家の場合を振り返っても、ドキッとする言葉がありますが、皆さんの家庭ではいかがですか?失敗から学ぶことが大切ですね。親子丼(オヤコドン)の中で、子どもの本音がわからないような「ドン感」にだけはならぬよう、気をつけましょう!



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