LIFE@40 > Blog > イベント > 茶碗の中の宇宙〜樂家一子相伝の芸術〜

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 今日は義母さんと京都国立近代美術館へ、企画展「茶碗の中の宇宙〜樂家一子相伝の芸術〜」を見に行ってきましたよ。
 「樂家」とは、茶人千利休の黒茶碗などを手がけた長次郎を祖とした作陶家一族で、正式には「樂吉左衛門家」と呼ばれています。現代でも十五代目当主にあたる方が活躍されているそうです。
 私自身は、どちらかというと茶の湯や陶器に通じている人間ではありませんで、古田織部の人生を描いた山田芳裕さんの作品「へうげもの」を好んで読む中で、茶の湯や茶器、それらに関わる人物についてほんの少しだけ知ることができている程度です。樂家の祖・長次郎についても、佗茶の代名詞的な器「黒茶碗」を焼きあげた陶工、程度しか知りませんで、その系譜が現代にまで続いているとは驚きでした。しかも私と同じ年代で、次期十六代当主になられる予定の方もいらっしゃるそうです。はー…。

 展示では、初代長次郎から次期十六代当主になられる方に至るまでの様々な陶工の作品が披露されていました。芸術の分野には疎い自分ですが、どの作品にも、極めて繊細で気の遠くなるような陶工の労りと、神がかり的な偶然が織りなす奇蹟が感じられました。
 何よりも、代々の当主が手がけた器を見ていて強く感じたこと。それは、樂家の祖・長次郎が持っていた作陶の精神を大切に受けつぎながらも、それをただ踏襲することなく、時代のニーズに応じて形を変えていたことです。樂家がもし、長次郎の作陶を盲目的に踏襲するだけであったなら、樂家は潰えていたであろうことを、展示パネルの解説文は物語っていました。

 そう、「伝統」とは、その精神を理解し受け継ぐことは大切ですが、それをただ盲目的に踏襲しているだけでは未来には繋がらないわけで、時代のニーズに目を向け、柔軟に形を変えていくこともまた大切なのだと、樂家の器たちは教えてくれているような、そんな気持ちになりました。

 次期十六代当主になられる予定の篤人さん、どんな方なのかしら。私と比較的年齢が近いようなので、いつかそのお姿を拝見できればいいな。


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