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LIFE@ Blog 雑記 金八さん。

雑記  

金八さん。

2007/10/11 Thu


仕事から帰って、スイッチを入れたテレビで偶然出くわした「3年B組金八先生」。どうも初回放送の2時間スペシャルだったようで。

このドラマを見るのはずいぶん久しぶりでしたが(おそらく11年ぶりぐらい)、まさにその時代その時代の社会を著しているドラマですね。(テレビだけに、ほんのり極端だけど)

その中で、金八先生が、ひとつの詩を紹介していました。その詩があまりに素晴らしいもんだから、聞いてて思わず涙してしまいました。

ぎらりと光るダイヤのような日


短い生涯
とてもとても短い生涯
六十年か七十年の

お百姓はどれほど田植えをするのだろう
コックはパイをどれ位焼くのだろう
教師は同じことをどれ位しゃべるのだろう

子供たちは地球の住人になるために
文法や算数や魚の生態なんかを
しこたまつめこまれる

それから品種の改良や
りふじんな権力との闘いや
不正な裁判の攻撃や
泣きたいような雑用や
ばかな戦争の後始末をして
研究や精進や結婚などがあって

小さな赤ん坊が生まれたりすると
考えたりもっと違った自分になりたい
欲望などはもはや贅沢品になってしまう

世界に別れを告げる日に
ひとは一生をふりかえって
じぶんが本当に生きた日が
あまりにすくなかったことに驚くだろう

指折り数えるほどしかない
その日々の中の一つには
恋人との最初の一瞥の
するどい閃光などもまじっているだろう

本当に生きた日は人によって
たしかに違う
ぎらりと光るダイヤのような日は
銃殺の朝であったり
アトリエの夜であったり
果樹園のまひるであったり
未明のスクラムであったりするのだ

茨木のり子

こんなに重みのある、力強い詩に出会ったのは、初めてです。
僕にとっての「本当に生きた日」は、一体何日あるのだろう?

いいね、金八先生。
こんなに素晴らしい出会いを提供してくれるのならば、例え忙しい毎日でも、これから毎週見るとするかな?


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